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留学生アルバイトの「週28時間」をどう管理するか――掛け持ち・長期休業・卒業時の確認
はまなす行政書士事務所 行政書士 角屋敦士
制度確認日:2026年9月30日
自社のシフトは週24時間なので問題ない、と考えていませんか。資格外活動の時間は勤務先ごとに別枠で与えられるものではありません。また、学校を卒業してもカードの期限が残っていることがあります。本稿では、採用時の許可確認と、就業中の時間・在籍状況の管理を一つの仕組みとして検討します。
このページで確認すること
在留資格・資格外活動許可・活動実態の三つを確認する
「留学」は学ぶ活動のための在留資格であり、カードを持っていることだけで一般のアルバイトが認められるわけではありません。資格外活動許可の有無と内容、現在も留学の活動を行っているかを確認します。包括許可と、勤務先・活動等を指定する個別許可を同じものとして扱わないことが出発点です。[1]
カード裏面等の許可の記載を確認した上で、学校名、在籍状況、卒業予定、他の勤務先の有無を本人が理解できる方法で確認します。確認用の書式は必要な情報に絞り、在籍証明等との照合時点を記録します。カードの有効性を調べる手段もありますが、カードが有効であることは、予定するすべての仕事が許される証明にはなりません。[4]
週28時間は、会社ごとの採用枠ではない
留学生の包括的な資格外活動許可では、原則として週28時間以内という範囲を確認します。複数の仕事がある場合は、活動時間を合計して考える必要があります。自社が28時間以内に抑えても、他社の勤務が加われば超過することがあります。月間の平均に直して、繁忙週の超過を別の週の休みで相殺する管理もしません。[1]
想定例として、自社で20時間、別の勤務先で8時間の予定があり、自社で欠員対応を2時間追加すると合計30時間です。「残業代を払わない」「給与の計算を翌週に回す」といった処理で実際の活動時間は変わりません。予定シフトだけでなく、実際の出退勤、研修・準備時間等の取扱いを確認します。労働時間に該当するかという労働法上の論点は社会保険労務士等とも整理します。
掛け持ちの確認は、申告書を一度取って終わらせない
会社が他社の勤務を完全に把握することは容易ではありません。そのため、採用時の一回限りの申告より、追加勤務が生じる前に連絡できる運用が重要です。当事務所の提案は、自社の予定・実績、本人が申告した他社の予定・実績、未確認の部分を区別した表を作ることです。未確認を「0時間」と入力しない点に意味があります。
週の区切りや日をまたぐ勤務で判断が曖昧になる場合は、都合のよい集計方法を選ばず、許可条件と具体的な勤務表を持って確認します。余裕を残したシフト、変更時の事前申告、月末を待たない実績照合は会社の管理上の提案であり、法令が一律の様式や一定の余裕時間を定めているという説明ではありません。
学校の長期休業と「家族滞在」を混同しない
留学生については、教育機関の学則で定められた長期休業期間に、一日8時間以内という取扱いがあります。本人が授業のない日、試験が終わった日、会社が夏休みと呼ぶ期間を、そのまま学校の長期休業と扱うことはできません。学校の年間予定等で開始日・終了日を確認します。[1]
この留学生向けの取扱いを「家族滞在」のアルバイトへ流用してはいけません。「家族滞在」の包括許可は、その許可条件に従って別に確認します。[2] また、入管上の活動時間の範囲と、労働基準法上の労働時間・休憩・休日等の規律は別です。入管上の説明だけで連続勤務や時間外労働の適法性まで判断しません。
卒業・退学・就職内定の時点で管理を切り替える
学校を卒業して教育機関に在籍していない場合、従前の「留学」の資格外活動許可を根拠にそのままアルバイトを続けられるとは限りません。入管庁のQ&Aは、卒業後に在籍していない場合の従前の資格外活動を認めていないことを案内しています。カードの在留期限まで働けると理解しないよう注意します。[3]
継続就職活動等に係る「特定活動」へ変更する場合も、指定された活動と資格外活動許可を改めて確認します。就職先が決まり変更申請をしたというだけで、フルタイム就労が始められるわけではありません。卒業日、現在の活動の終了日、変更申請、許可、入社予定日を並べ、どの時点にどの活動の根拠があるかを確認します。
超過や確認漏れが分かったときの順序
まず、対象期間、複数勤務先の実績、許可内容、在籍状況を把握します。シフト表を後から書き換えて超過がなかったように見せず、事実と修正履歴を保存します。直近の追加勤務を止めるなど実態を是正する対応と、入管への説明・今後の在留手続への影響の確認を分けて検討します。
本人に責任を押し付けて即時解雇を決めることも適切ではありません。勤務の取扱い、賃金、契約変更・終了は労働法上の問題を含みます。会社が指示した残業や、申告を受けても放置した経緯も記録し、必要に応じて弁護士・社会保険労務士と連携します。
現場責任者が使える確認体制を整える
確認担当を本社人事だけに限定すると、急な増員を決める店長や現場監督に必要な情報が届かないことがあります。現場には勤務可能な条件と次回確認日を共有し、カードの画像や私生活情報まで広く配布しない設計にします。学校の長期休業、卒業、掛け持ち変更を、担当者へ連絡する出来事として定めます。
当事務所は、許可内容・在籍状況・勤務予定を照合する資料と入管手続の整理を支援します。給与計算・労働時間制度・社会保険手続を行政書士が一括処理するのではなく、各専門職の担当と接続します。採用前、繁忙期前、卒業前という確認時点を固定することが、継続支援の具体的な役割になります。
確認資料の整理
次の表は、制度の要件と事実を照合するための整理例です。すべての申請に一律に提出する法定書類一覧ではありません。
| 確認の時点 | 資料・確認事項 |
|---|---|
| 採用前 | カード等の許可記載、在籍、他社勤務。資格と許可を別欄で記録。 |
| シフト変更前 | 自社と他社の予定、追加勤務後の合計。未確認を0扱いしない。 |
| 学校の休業前 | 学校が定める長期休業の開始・終了。家族滞在へ流用しない。 |
| 卒業・退学・就職時 | 活動の終了日、変更後の資格・許可、就業開始の根拠。 |
公的根拠・参照資料
制度・行政の公表する取扱いの根拠は以下の資料です。本稿の想定例、照合表、社内の管理方法は当事務所の実務上の提案であり、許可の保証や一律の法定様式を示すものではありません。
[1] 出入国在留管理庁|「留学」の資格外活動許可
包括許可と個別許可、週28時間、教育機関の長期休業。
[2] 出入国在留管理庁|「家族滞在」の資格外活動許可
留学とは異なる資格外活動の条件。
[3] 出入国在留管理庁|出入国審査・在留審査Q&A
卒業後の資格外活動、就労資格証明書、認定証明書等の確認。
[4] 出入国在留管理庁|在留カード等読取アプリケーション・失効情報照会
カードの確認を補助する公式の手段。
個別の申請では、資格・申請区分・所管窓口ごとの最新案内を確認します。本文の制度確認日以後の改訂は別途確認が必要です。
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在留資格・資格外活動許可の記載、学校の在籍状況、自社と他社の勤務予定を整理してご相談ください。個人情報は必要な範囲から確認します。
行政書士が対応する業務と他士業へつなぐ事項を整理し、費用と受任範囲を確認してから進めます。