ホームページ制作の読みもの 06
三人が「かっこいい」と言ったのに、全員が違う画面を想像していた
デザインの打合せで便利な言葉ほど、実は意味が広い。「おしゃれ」「信頼感」「シンプル」を、もう少し具体的にするための話です。
本文中の場面は、制作の考え方を説明するための想定例です。
同じ言葉でも、頭の中の見本は違う
一人は黒い背景と大きな文字。もう一人は白い余白と細い線。三人目は木の写真と手書きのロゴ。架空の打合せですが、全員が「かっこいいサイトがいい」と言っていても、同じものを望んでいるとは限りません。
形容詞は、気持ちを伝える入口として役立ちます。ただ、その一語だけで画面を決めようとすると、出来上がった後に「そういう意味ではなかった」が起こりやすくなります。
好きなサイトは、好きな場所まで教えてもらう
参考サイトを送るときは、URLだけでなく「写真の大きさが好き」「文章が短くて読みやすい」「この色は好みではない」と一言添えてみてください。全部が好きなサイトでなくても構いません。好きな部分を別々に拾うほうが、希望が見つかることもあります。
参考にするのは考え方や印象です。他社の文章・写真・ロゴをそのまま持ってくることとは違います。自分の事業の情報量や顧客に合わせて、構成から考え直します。
誰に、どう感じてほしいのかへ戻る
デザインの好みが割れたときは、多数決をする前に、最初に来てほしいお客さまを思い浮かべます。初めて福祉サービスを探すご家族なのか、協力会社を探す事業者なのか。緊張を和らげたいのか、仕事の精度を伝えたいのか。
もちろん、事業主の好みを我慢すればよいという話ではありません。自分らしさと読み手への伝わり方を両方見ながら、優先順位を決めます。「信頼感が欲しいから全部を濃紺にする」といった一対一の決めつけも避けたいところです。
苦手なものも、大切な材料
ヒアリングでは、好きな色だけでなく、避けたい印象も聞きます。「子どもっぽくしたくない」「高級すぎると入りにくい」「文字が小さいのは困る」。この言葉が、迷ったときの判断基準になります。
スタジオりんりんには、完成したデザイン指示書を渡す必要はありません。参考になる一枚と、好きな理由を一つ。そこから、ふわっとした好みを、画面上の文字・色・写真・余白へ落とし込んでいきます。
まだ言葉になっていないことから、一緒に。
相談の前に、資料や考えを完璧にまとめる必要はありません。まずは質問を眺めて、書けそうなところから始めてみてください。
