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本人の希望を、相談の真ん中に置くために

大きな目標がなくても、「これが好き」「これは嫌」「まだ決めたくない」から始められます。言葉だけに頼らず、その人が伝えやすい方法を探すためのページです。

全国の制度を基本に、大阪府・堺市の相談先を紹介します。

「どう暮らしたい?」を、小さな質問にする

住む場所や働き方を一度に聞かれると、答えにくいことがあります。「朝は静かに過ごしたい?」「休む場所はどんなところがいい?」「今の生活で続けたいことは?」と、具体的な場面から考えてみましょう。選択肢を二つ見せる、写真で比べる、実際に体験するなど、答えやすい方法は人によって違います。

選択肢には「どちらも選ばない」「あとで考える」も含めます。相手が望んでいそうな答えを探してしまう人もいるため、一度の返事だけで決めず、落ち着いたときに確かめることも大切です。日や体調によって希望が変わることもあります。

言葉にならないときは、事実と推測を分ける

表情や動き、視線、指さし、絵、文字なども、気持ちを知る手がかりになります。ただし、周りの人が読み取ったことが、そのまま本人の希望とは限りません。「何が起きたか」と「どう受け取ったか」を分けておくと、別の可能性も考えられます。

記録の例(架空の場面)

見たこと:「人が増えたあと、入口の方へ移動した」。周りの受け取り方:「音がつらかったのかもしれない」。次に確かめたいこと:「静かな部屋を選べるようにしたら、そこで過ごしたいか」。

厚生労働省の意思決定支援のガイドラインでも、本人の意思を確かめる支援や、意思を表しやすい環境づくりが重視されています。話せるかどうかだけで、希望がある・ないを決めないことが出発点です。

家族の願いも、本人とは別の欄に書く

本人は短い時間から通いたい。家族は、安心して任せられる時間を増やしたい。両方の思いがあることは、相談をやめる理由にはなりません。主語を分けて伝えることで、本人の負担を少なく試す方法と、家族が休める方法を、それぞれ考えやすくなります。

家族が代わりに記入するときは、本人の言葉はできるだけそのまま残し、家族の考えは別の欄に書きます。本人に確認できていないことは「未確認」と記してください。本人が参加しやすい説明の仕方や、相談する時間の長さも、担当者に相談できます。

希望がぶつかったら、試す条件を小さくする

希望と安全、家族の生活、利用できる支援がうまく合わないときもあります。すぐに一つの結論へまとめず、「何が心配か」「どういう助けがあれば試せるか」を分けて考えましょう。本人の希望を消してしまうのではなく、時間、場所、回数、付き添いなど、変えられる条件を探します。

たとえば、初めての場所なら短時間の見学から、音が気になるなら静かな時間帯から、という方法があります。これは考え方の例で、どの事業所でも対応できるという意味ではありません。試せること、やめる合図、振り返る日を、相手と確かめてください。

今日できることは、一つだけでも

希望メモの中から「好きなこと」か「してほしくないこと」を一つ選んで書いてみてください。書かずに、その質問を指さすだけでも使えます。全部の欄を埋めることや、前向きな目標を書くことは、利用する条件ではありません。

誰に見せるか、どの部分を見せるかも選べます。見せたくないところは伏せたり、必要な部分だけ写したりしてください。相談後に気持ちが変わったら、書き直してかまいません。以前のメモと違っても、間違いではありません。

このあと、どこへ進みますか

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作成:福祉の集い編集 / 運営:はまなす行政書士事務所