保育士・児発管のこころの広場|働く人のメンタルケア
ヒヤリとした出来事のあと、場面が頭から離れない|保育・療育の安全対応と心のケア
公開日・資料確認日:2026年10月17日
転びそうな子どもを支えた。送迎中、急な飛び出しに対応した。大事に至らなかったとしても、その場面が何度も浮かび、帰宅してから手が震えることがあります。「結果的に無事だったのだから」と、自分の反応まで小さく扱わなくて構いません。
要点:子どもや関係者の安全確認・必要な報告を行うことと、体験した人の心身を支えることは、どちらも必要です。報告の場を、そのまま感情を語らせる場にしないようにします。
この記事の目次
1.まず、いまの安全と必要な対応を確認する
事故や緊急事態では、救護、医療への連絡、責任者への報告など、状況と職場の手順に沿う対応が優先です。この記事は事故対応の手順書ではありません。必要な記録や保護者・行政等への報告を、心のケアを理由に省略するものでもありません。
そのうえで、当事者の職員が動揺し、安全に次の業務を続けられない場合は、交代や応援を手配します。人手がないからと、直後に運転や単独対応へ戻すことを当然にしないでください。
2.事実確認と、気持ちを話すことを分ける
再発防止には、何が起きたかを適切に把握する必要があります。一方、感情やつらい場面を皆の前で詳しく話すことを、回復のために強制する必要はありません。
WHOの心理的応急処置の考え方は、苦しい体験について無理に語らせず、落ち着いた関わりと実際的な支援を重視しています[1]。これは主に深刻な危機後の支援に関する一般原則です。園や事業所のすべての出来事を同じ危機と見なすものではなく、関わり方を考える参考として使います。
| 目的 | 場の作り方の例 |
|---|---|
| 安全と報告 | 事実、必要な対応、未確認事項を整理する |
| 再発防止 | 手順・環境・体制を検討する |
| 心身の支え | 話すかどうかを本人が選べる場を用意する |
| 継続支援 | 体調、業務負担、相談の必要性を確かめる |
必要な事実を確認することと、体験を感情豊かに再現させることは同じではありません。
3.「忘れて」「気にしないで」以外の言葉を持つ
「怖かったですね。いま少し休める場所を用意しましょう」「話したいことがあれば聞きます。今は話さなくても大丈夫です」と、現時点で必要な支えを確認する方法があります。
「絶対に大丈夫」「これで二度と起きない」という根拠のない約束も避けます。何が確認でき、何がまだ分からないかを分け、次の連絡先や対応を知らせる方が、見通しを作りやすくなります。
4.自分の反応を、すぐ病名に結びつけない
緊張や不眠、場面が浮かぶなどの反応があっても、この記事から特定の病気を判断することはできません。「必ず自然に治る」ともいえません。反応の強さや生活への影響を見て、必要な相談を選びます。
その日は、可能なら食事や水分、休息を確保し、負担の大きい予定を減らします。落ち着くために多量の飲酒をするなど、別の危険を増やす対処は避けてください。頼れる人に、いまの状態を伝えることも一つの支えです。
5.仕事の振り返りで、個人だけを責めない
「もっと気を付ければよかった」で終わると、本人の緊張だけが高まり、同じ条件が残ることがあります。確認の方法、配置、情報共有、環境など、組織として変えられる点も見ます。
もちろん、責任や必要な対応を曖昧にする趣旨ではありません。事実に基づく検討と、人格を責める言葉を分けるということです。支援を受けるために、責任を全面的に認めるよう求めることも適切ではありません。
6.強い反応や長引く不調は、早めに相談する
眠れない状態が続く、繰り返し浮かぶ場面で生活や仕事に支障が出る、強い不安で外出や運転が難しいなどの場合は、産業保健の窓口や医療機関へ相談してください。症状が強ければ、一定期間を待つ必要はありません。
相談では、出来事のすべてを最初から詳しく語れなくても構いません。「あの出来事のあと、夜に目が覚めてしまう」と、困っている症状から伝えられます。自分だけで解決が難しいときには、専門家に相談する選択肢があります[2]。
よくある質問
無事だったのに、つらいと感じるのは大げさですか?
結果だけで本人の反応は決まりません。安全対応を行ったうえで、自分の状態も確認してよいのです。
職員全員で体験を詳しく語る会を開くべきですか?
一律に行うものではありません。事実確認は必要な手順で行い、感情の詳細を話すことは強制しない配慮が必要です。
今日、一つだけ選ぶなら
必要な報告をしたあと、「この先の業務を安全に続けられるか」を責任者と確認してください。気持ちを一人で処理しきることを、再開の条件にしなくて構いません。
参考資料・出典
本文の[番号]は、以下の公的資料・一次資料に対応しています。制度・サービスの内容は変更される場合があります。
[1]WHOほか「Psychological first aid: Guide for field workers」(英語・PDF)
[2]厚生労働省委託・こころの耳「手軽にできるこころのセルフケア」
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本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く、生活や仕事に支障がある場合は医療機関等へ相談し、症状が強い場合は期間を待たずに相談してください。 AIを活用して構成・執筆し、公的資料との照合と表現の見直しを行っています。会話や場面の例は説明用で、実在の相談事例や成果ではありません。
子どもに向き合うあなたに、ひと息を。
読むだけでも、大丈夫です。今の自分に合う使い方で、立ち寄ってください。
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