保育士・児発管のこころの広場|働く人のメンタルケア
保護者のつらい話を聞いたあと、自分も苦しくなるとき|支える人の距離の取り方
公開日・資料確認日:2026年10月17日
面談で、家での困りごとや眠れない夜の話を聞いた。丁寧に受け止めたつもりなのに、帰宅してからも場面が浮かぶ。「もっと何かできたのでは」と考えて、自分の生活へ戻りにくくなる。相手を大切にしたい気持ちがあるほど、相談を聞いた後の自分の状態が後回しになることがあります。
最初に伝えたいこと:苦しくなることを、専門職としての失格の証拠にしないでください。相手への支援と、自分の負担を扱う相談を、両方持ってよいのです。
この記事の目次
1.「聞けたこと」と「解決できること」を分ける
話を十分に聞くことは大切ですが、その場で生活の問題すべてを解決する責任まで引き受ける必要はありません。支援者の役割、事業所で対応できる範囲、他の機関につなぐ必要があることを分けます。
傾聴の資料でも、話を聴いて理解を確認し、自分で答えられないことはその旨を伝え、必要な人へつなぐ姿勢が示されています[1]。「私が全部なんとかします」という約束より、「ここまで確認して、次に誰と相談するかを考えます」という案内が、継続できる支援につながります。
2.面談後の記録は、相手の物語と自分の反応を分ける
業務記録には、支援上必要な事実、確認した意向、対応、次の担当を残します。自分の疲れや動揺は、別途、適切な相談の場で扱います。両方を長い感想として一つの記録に混ぜると、何を引き継ぐかが見えにくくなります。
| 分けるもの | 例 |
|---|---|
| 相手が話した内容 | 本人が困っていること、望む支援 |
| 確認が必要な点 | まだ不明な事実、関係者への確認 |
| 次の対応 | 担当者、連絡先、確認する時期 |
| 自分への影響 | 面談後に集中が戻らない、眠りに影響する |
会話や表は説明用の例です。実際の記録・共有は、事業所の手順と個人情報の取扱いに沿って行ってください。
3.共有することを、うわさ話にしない
一人で抱えないことと、誰にでも詳しく話すことは違います。職場の責任者や必要なチームメンバーなど、目的に合う相手へ必要な範囲で共有します。廊下や休憩室で、周囲に聞こえる形で話さない配慮も必要です。
家族や友人に自分のつらさを話すときも、利用者を特定する情報や、業務上知った詳しい内容を持ち出さないようにします。「今日、重い話を聞いて、気持ちが落ち着かない」という自分の状態は、相手の情報を明かさずに伝えられる場合があります。
4.面談の終わりに、次の約束を置く
終わりの見えない相談は、話す側にも聞く側にも負担になります。「今日はここまで整理できました。残った点は管理者と確認し、次の面談でお伝えします」と、分かったことと残ったことを分ける方法があります。
ただし、暴力や虐待、生命・身体の危険など、緊急の対応が必要な内容は、通常の次回面談まで待つ話ではありません。職場の対応手順と関係制度に沿って、責任者や適切な機関へ速やかにつなぎます。秘密を守る約束を、必要な安全対応を妨げるほど広くしないことが大切です。
5.気持ちを切り替えられない日は、短い区切りから
次の支援へ入る前に、水を飲む、足元を確かめる、静かな場所で少し姿勢を変えるなど、自分に合う短い区切りを置けるとよいでしょう。これは編集上の実践提案で、一定時間で気持ちが回復するという治療法ではありません。
短い休息を確保するためにも、面談直後に重い業務を続けて配置しない、相談できる担当を決めるなど、職場の調整が必要です。自分だけの工夫で埋め合わせ続けなくて構いません。
6.自分の相談先を、困ってから探さなくてよい
振り返りの場では「この家庭をどう支えるか」だけでなく、「この対応で自分にどんな負担が出ているか」も扱えます。管理者や適切な指導者への相談、産業保健の窓口など、利用できる方法を確認します。
眠れない、食事が取りにくい、場面が何度も浮かんで仕事や生活を妨げる状態が続くなら、医療機関等への相談も検討してください。セルフケアだけで整理しにくいときには、専門家へ相談してよいと「こころの耳」も案内しています[2]。
よくある質問
距離を取ると、相手を見捨てることになりませんか?
担当範囲と次の支援を明確にすることは、支援を途切れさせない工夫にもなります。無言で関わりを切ることとは違います。
話を聞く役が、いつも私になります。
得意な人に偏る運用も見直す対象です。担当の分担や相談後の時間を、管理者と具体的に話してみてください。
今日、一つだけ選ぶなら
面談後の「次にすること」と「自分が誰に相談するか」を、それぞれ一行ずつ残してみてください。
参考資料・出典
本文の[番号]は、以下の公的資料・一次資料に対応しています。制度・サービスの内容は変更される場合があります。
[2]厚生労働省委託・こころの耳「手軽にできるこころのセルフケア」
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本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療を行うものではありません。心身の不調が続く、生活や仕事に支障がある場合は医療機関等へ相談し、症状が強い場合は期間を待たずに相談してください。 AIを活用して構成・執筆し、公的資料との照合と表現の見直しを行っています。会話や場面の例は説明用で、実在の相談事例や成果ではありません。
子どもに向き合うあなたに、ひと息を。
読むだけでも、大丈夫です。今の自分に合う使い方で、立ち寄ってください。
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