自筆証書遺言と公正証書遺言の違いと選び方
選ぶ基準は、手書きできるか、内容の確認が必要か、どこに保管するかです。自筆証書遺言を法務局に預ける場合も、公正証書遺言と同じ作成方法になるわけではありません。
監修:はまなす行政書士事務所 · 参照資料確認:2026年10月4日
このページの結論
自筆証書は本人が原則として本文等を手書きし、公正証書は公証人が本人の意思を確認して作成します。作成の負担、内容、保管、検認、費用を分けて比較してください。
1.自筆証書は手書きと形式が重要
原則として本人が本文、作成日付、氏名を自書し、押印します。財産目録をパソコン等で作る場合にも、全ページへの署名・押印などが必要です。訂正には厳格な方式があります。
書けることと、有効で実行できる内容にすることは別です。財産の表示や相続関係が複雑なら、形式だけでなく内容の確認が必要です。
2.公正証書は公証人が作成する
公正証書遺言は、本人が公証人と証人2名の前で遺言の内容を口頭で告げ、公証人が書面にして確認する方法です。本文を自分で全文手書きする方式ではありません。
推定相続人、遺贈を受ける人、それぞれの配偶者や直系血族、未成年者などは証人になれません。手配方法は公証役場等に確認します。本人の意思に基づく作成が必要です。
3.法務局の保管は内容相談ではない
自筆証書遺言の法務局保管は、紛失等を防ぐための保管制度で、形式の外形的な確認があります。内容の助言や有効性の保証を行う制度ではありません。
自筆証書を法務局へ預けても、本文を手書きする等の要件は残ります。作成・内容確認・保管の3つを別の準備として考えてください。
4.検認と費用を確認する
自宅等で保管した自筆証書遺言は、通常、家庭裁判所の検認が必要です。公正証書と法務局保管の自筆証書では検認を要しない扱いがあります。検認は有効・無効を決める手続きではありません。
費用は、公証人の手数料、保管制度の手数料、資料の取得費、専門家の報酬などを分けて確認します。「手書きなら全部無料」「公正証書の費用は一定」と決めないでください。
5.自分の事情を伝えて選ぶ
手書きの負担、家族関係、財産の種類、変更の予定、保管先の希望を相談時に伝えます。方式のメリットだけでなく、準備と実行までの流れを確認します。
下書きは本人の希望を整理する材料です。インターネットの文例を家族や財産の確認なしに写すのではなく、内容と形式の両方を確認して作成してください。
記録する項目と記入例
| 比較すること | 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 |
|---|---|---|
| 作成 | 本人が原則、本文等を自書 | 公証人が本人の意思を確認して作成 |
| 保管 | 自宅等、または法務局の制度 | 原本は公証役場で保管 |
| 検認 | 自宅等の保管では通常必要。法務局保管は不要 | 不要 |
| 確認したい負担 | 手書き、形式、内容、保管 | 内容、証人、準備資料、費用 |
手が痛く、長い文章を書きにくい場合
本文を手書きする負担は方式を選ぶ重要な情報です。公正証書の作成方法や署名に関する対応を公証役場へ確認します。家族が代わりに本文を書けば自筆証書になる、と考えないでください。
間違えやすい点
- 保管を頼めば内容も保証されると考える。
- 家族なら誰でも証人になれると考える。
この記事のFAQ
公正証書なら家族の争いは必ずなくなりますか?
作成方法が整っていても、家族の事情や遺留分等の問題がなくなるとは限りません。内容と相続後の実行についても検討します。
費用だけで選んでもよいですか?
手書きの負担、内容の確認、保管、相続後の手続きまで含めて比較します。必要な支援と費用の内訳を確認してください。
参照資料
制度の説明は参照資料に基づき、会話例と整理の方法は当サイトの編集提案です。個別の事情に応じて必要な対応を確認してください。
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