相続税がかかるかを調べる手順|基礎控除と申告要否の確認

このページの結論

相続税の基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数です。税務上の財産評価、保険金、生前贈与等も確認し、特例を使う場合の申告要件まで調べます。計算の入口と最終的な申告要否の判断を分けてください。

最初にすること

法定相続人の数と、評価未確認の財産・贈与を整理する。

1.法定相続人の数を確認する

基礎控除の計算には、法定相続人の数を使います。遺言で財産を受け取る人の数や、家族の連絡係の人数とは区別します。相続関係は戸籍等で確認し、代襲がある場合も人数の扱いを調べます。

相続放棄があっても、基礎控除の人数は放棄がなかった場合の人数で計算します。養子がいる場合には人数に含める数の制限等があるため、民法上の相続人の説明だけで税務上の数を確定せず、個別に確認してください。

例えば法定相続人が三人なら、基礎控除は3,000万円+600万円×3=4,800万円です。この数字は入口の目安です。基礎控除額が計算できたことと、財産の税務上の額が確定したことは別に記録します。

2.預金以外の財産と評価を集める

不動産、有価証券、現金、保険金などを一覧にします。不動産では固定資産税の評価、売買価格、相続税の評価を区別してください。銀行残高も必要な基準日を確認し、証明資料を準備します。

名義だけで判断が難しい財産や、保険料を負担した人が異なる契約は、事実関係を税理士等へ伝えます。家族名義の預金がある場合も、資金の出所と管理の実態を含め、何を評価対象にするかを相談してください。

「実家は売れないから価値がない」と評価を省かず、土地と建物、持分、利用状況を資料で示します。把握している財産と未確認の項目を分けることが、申告要否の検討の出発点です。

3.借入れ・葬式費用・生前贈与を記録する

控除できる債務や葬式費用について、契約、請求書、領収書等の資料を集めます。支出したお金がすべて同じように控除できると決めず、費目と支払者を記録して税務の相談先へ提示します。

生前贈与は、贈与日、贈与者、受贈者、財産、課税方式等を整理します。贈与税の申告が不要だった金額でも、相続税で加算を確認する場合があります。過去の申告書や制度選択の資料も一緒に残してください。

保険金の非課税限度額等の適用には、受取人の資格と人数の確認が必要です。家族が作る財産一覧と、税務上の加算・控除・非課税の計算を分けて整理し、判断が必要な項目に印を付けます。

4.特例を使う場合は申告の要件を調べる

配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例などは、要件と手続きを確認します。特例を使えば税額がゼロになる見込みでも、適用のため申告が必要となる場合があります。最初から「払う税金がなさそうだから申告不要」と結論にしないでください。

実家の土地については、誰が取得するか、居住・事業の状況、分割の進捗等の条件が関係します。家の価値を一律に大きく減らして判断せず、特例の適用前後の額と必要な申告を税務の相談先へ確認します。

申告期限までに分割が終わらない場合にも、未分割の申告と後の特例適用の手続きが関係します。資料不足や協議の遅れを伝え、期限内に何を準備するかを確認してください。

5.相談には判断が分かれる項目を示す

相談用の一枚には、死亡日、相続人、財産一覧、贈与、保険、借入れ、未分割の状況を書きます。未確認の金額は空欄にせず、その旨と次の確認先を添えてください。必要な申告・納税は通常、死亡を知った日の翌日から10か月以内です。

最初の質問は「申告が必要か」「どの評価資料が足りないか」「特例を使うため何を満たすか」に絞ります。税額の最終計算や申告の判断は税務署・税理士へ確認し、書類の取得や名義変更と担当を分けて進めます。

相談で伝える文例

父の相続で法定相続人は三人です。預金と実家、死亡保険金、生前贈与の資料があります。基礎控除との比較、特例の適用、申告要否と不足資料を確認したいです。

ご自身の状況に置き換えてお使いください。

記録する項目と記入例

確認する項目家族が整理する資料税務で判断する内容
人数戸籍・放棄・養子の状況基礎控除の人数
財産不動産・預金・保険・贈与評価・加算・非課税等
特例・期限取得予定者・分割・死亡日適用要件・申告要否
説明用のケース · 実際の相談事例ではありません

預金は少ないが実家と保険金がある場合

家族は預金だけで判断せず、不動産の資料と保険料負担・受取人を整理します。法定相続人の数と贈与の記録を示し、税務上の評価と特例、申告の必要性を税理士等へ確認します。

間違えやすい点

  • 預金の合計だけで基礎控除以下と判断する。
  • 特例で税額がゼロなら申告も不要と思う。
  • 未分割なので10か月の期限を後回しにする。

この記事のFAQ

法定相続人三人なら4,800万円まで何も調べなくてよいですか?

まず基礎控除を計算できますが、税務上の財産額と特例の申告要件を確認する必要があります。家族の概算だけで最終判断せず、資料を整理します。

相続放棄した人は人数から引きますか?

基礎控除の法定相続人の数は、放棄がなかった場合の人数で計算します。養子等がある場合は別の算定ルールも確認してください。

この記事の確認リスト

  • 基礎控除の人数と税務上の財産評価を分ける。
  • 保険、贈与、債務等の資料を残す。
  • 特例の要件と申告の要否、期限を確認する。
相談内容をメモにする

この手続きの相談先

財産の税務評価、申告要否、特例、納税額の判断は税務署または税理士へ確認してください。

参照資料

国税庁|相続税の計算

国税庁|小規模宅地等の特例

国税庁|未分割の相続財産の申告

制度の説明は参照資料に基づき、会話例と整理の方法は当サイトの編集提案です。個別の事情に応じて必要な対応を確認してください。

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