相続の財産目録の作り方|預金・実家・借入れを一つの表に整理する

このページの結論

財産目録には、財産の種類、名義、金融機関や所在地、金額の基準日、根拠資料、確認状況を記録します。借入れは別の欄に置き、わからない項目は「未確認」と残してください。

最初にすること

見つかった資料を4種類に分け、未確認の項目を表に残す。

1.見つかった資料を種類ごとに分ける

通帳、金融機関からの郵便、固定資産税の通知、保険証券、借入れの返済明細を集め、預金・不動産・保険・借入れに分けます。資料を見つけた場所と原本を保管する人も記録すると、離れて暮らす家族が確認しやすくなります。

最初の一覧は調査の作業表です。見つかった通帳に取引がなくても、解約済みか休眠しているかは金融機関へ確認します。銀行や証券会社には、照会をする人の資格と必要書類を確認してから連絡してください。

このページの表は調査・相談の作業表です。自筆証書遺言に添付する財産目録として使う場合は、各ページの署名・押印など遺言の方式に沿う要件を別に確認します。

2.名義と金額の基準日をそろえる

預金は銀行名、支店、種類、口座の手がかりを記録します。「現在の残高」と「死亡日時点の残高」は目的が異なるため、金額と一緒に基準日を書きます。家族から聞いた概算額には、その旨を添えておきます。

実家は住所と、登記上の所在・地番・家屋番号を区別します。固定資産税の通知を手がかりに、登記で名義と持分を確認します。固定資産税評価額、売却を想定した金額、相続税の評価はそれぞれ意味が違うので、評価方法を別欄にしてください。

例えば通帳の残高が30万円、銀行で確認した死亡時残高が45万円なら、二つの額を併記して基準日と資料名を付けます。差を見つけた段階では理由を推測せず、入出金の確認が必要かを手続き先へ聞きます。数字は記録方法を示す説明用の例です。

3.借入れと定期的な支払いを別々に書く

借入れは、借入先、債務者、返済残高の確認状況、保証の有無、関連資料を記録します。住宅ローンでは団体信用生命保険の契約内容も確認事項になります。負債が多い、保証債務がある、内容がつかめない場合は、相続放棄等の期限を先に確認します。

電気代や携帯電話の定期請求は契約整理の欄にします。借金と家族が継続する生活の契約を分けておけば、支払いの相談と名義変更の確認を並行して進められます。財産を処分する前に、相続を受けるかどうかの判断に影響がないか確認してください。

借入れを調べるときは、請求書を受け取った日と回答期限も記録します。返済や財産処分を求められた場合には、その書類を保存し、何をしてよいかを先に専門家へ相談します。負担を調べてから相続の選択を考える順番が重要です。

4.保険金は受取人の欄を設ける

死亡保険金は、保険会社、証券番号の手がかり、被保険者、受取人、保険料を負担した人を記録します。預金と同じように家族で分ける前提にせず、受取権と税務を確認します。詳しい内容は保険会社へ、課税の判断は税務署や税理士へ問い合わせます。

家族に渡す共有用の表では、口座番号などの記載を必要な範囲に絞ります。証券や本人確認資料のコピーは、相談先が必要とする段階で安全に渡してください。公開用のメモや記事のコメント欄に番号や個人情報を書かないようにします。

5.次の確認先と担当者を決める

一覧の右端に「確認先」「担当」「次にすること」を加えます。例えば「長女が銀行へ必要書類を確認、回答後に残高証明を準備」と書けば、金額が空欄でも作業を進められます。資料が増えたら日付を入れて更新します。

分割の相談や税務の判断には、目的に応じた資料と評価が必要です。この作業表を完成版と決めず、専門家へ「どの金額・どの資料が必要か」を聞きます。一部の財産について先に協議する場合も、対象と未確認の財産を明確にしてください。

表に書く金額が未確認でも、「誰が何をいつまでに確認するか」が決まれば、家族の調査は進みます。共有する際は版の日付を入れ、古い表と新しい表が混在しないよう、連絡係が更新内容を伝えます。

相談で伝える文例

父の相続です。通帳2冊と固定資産税の通知が見つかり、保険と借入れは未確認です。死亡時点の残高と不動産の資料について、取得するものと確認する順番を教えてください。

ご自身の状況に置き換えてお使いください。

記録する項目と記入例

項目記入例次に確認すること
預金A銀行・普通預金/死亡時残高は未確認銀行へ照会資料を確認
実家固定資産税通知あり/持分未確認登記上の名義・持分を確認
借入れ返済明細あり/残高未確認債権者・契約・期限を確認
説明用のケース · 実際の相談事例ではありません

通帳が2冊、税金の通知が1通見つかった場合

長女が預金、長男が実家の資料を担当します。表には2口座と不動産の手がかりを記録し、現在の残高と死亡時点の残高を区別します。保険と借入れは「未確認」の欄を残し、資料がないことと契約がないことを分けて調べます。

間違えやすい点

  • 通帳の残高だけを足して、財産調査が終わったと扱う。
  • 不動産の評価方法を書かず、金額だけを比較する。
  • 家族の共有メモに暗証番号や認証情報まで記載する。

この記事のFAQ

最初から正確な金額が必要ですか?

最初の整理では、資料の所在と未確認事項がわかることが大切です。分割・申告などに使う段階で、目的に合う金額と証明資料を確認します。

財産目録があれば遺産分割協議書になりますか?

財産目録は財産を整理する資料です。誰が何を取得するかの合意と、その内容を記載する協議書は別に用意します。

この記事の確認リスト

  • 財産・保険・借入れ・生活契約を分けて記録する。
  • 金額には基準日、評価方法、根拠資料を添える。
  • 未確認の項目に、確認先と担当者を割り当てる。
相談内容をメモにする

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参照資料

三井住友銀行|相続の手続方法

国税庁|相続税の課税対象になる死亡保険金

法務局|登記申請を自分でする場合の質問

日本公証人連合会|自筆証書遺言と財産目録

制度の説明は参照資料に基づき、会話例と整理の方法は当サイトの編集提案です。個別の事情に応じて必要な対応を確認してください。

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