遺言書を見つけたら何をする?開封・検認・銀行手続きの順番

このページの結論

封印のある遺言書は、そのまま保管して家庭裁判所へ確認します。自宅等で保管された自筆証書遺言は原則検認が必要です。公正証書遺言と法務局保管の遺言書情報証明書は検認が不要です。

最初にすること

原本の保管者、方式、封印の有無をメモする。

1.原本と封筒をそのまま確保する

見つかった場所、発見日、保管者を記録し、原本と封筒を一緒に保管します。書き込みや訂正、ホチキスの付け替え等は避け、見つかった状態を保ちます。封印のある遺言書は、家庭裁判所で開封する手続きの対象です。

既に開封していた場合も、その状況を説明して裁判所へ確認します。開封したという理由だけで内容を無効と決めたり、書類を処分したりせず、原本と経緯を残してください。写真を共有する場合は、住所や財産情報を安全に扱います。

2.どこで作成・保管された遺言かを確かめる

公正証書の表示、公証役場の情報、法務局の保管に関する書類があるかを確認します。自宅にコピーだけがあった場合は、原本の保管先を探します。保管者が亡くなっている、複数の書類がある場合は、そのまま状況を相談先へ伝えます。

法務局の制度では、相続開始後に、対象となる相続人・受遺者・遺言執行者等が保管事実や内容を確認する手続きを利用できます。遺言書情報証明書を取得するための資格と資料を、公式案内で確認してください。

相談時には「自筆か公正証書か不明」「法務局保管の通知がある」など、確認できたことをそのまま伝えます。見た目だけで方式を断定する必要はありません。書類の名称と発行元、原本かコピーかを先に確認してください。

3.必要な検認を家庭裁判所へ申し立てる

検認は、遺言の存在と内容を相続人に知らせ、現在の状態を記録する手続きです。原則として遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ申し立てます。申立書、戸籍等、郵便料などは裁判所の案内で確認します。

検認は遺言の有効・無効を決める手続きとは役割が違います。検認を終えた後も、内容や作成時の事情に争いがある場合は弁護士へ相談します。家族全員が検認期日に出席することを、申立ての前提にする必要はありません。

申立ての準備表には、遺言者の最後の住所、相続人、原本の保管者、戸籍の収集状況を記録します。裁判所から追加資料の指示があれば担当者と期限を追記し、どこまで準備できたかが伝わるようにします。

4.遺言執行者と手続きの担当を確認する

遺言に執行者の指定があるか、誰に何を取得させる内容かを確認します。執行者が指定されていない、就任できない等の場合には、家庭裁判所の選任手続きを検討することがあります。原本の内容と金融機関・登記の手続きを結び付けて確認します。

銀行へは「遺言の種類」「検認の状況」「執行者の有無」を伝え、必要書類を聞きます。戸籍や本人確認資料、検認済証明書等の取扱いは、遺言の内容や手続き先によって変わります。提出前に原本を返してもらえるかも確認してください。

「銀行へ死亡の連絡をした」「検認を申し立てた」「払戻しの書類を提出した」はそれぞれ別の進捗です。遺言書を見つけた時点で完了とせず、必要な段階を一覧にして家族で共有してください。

5.複数の遺言や不明な文章はまとめて相談する

新旧の遺言が見つかったら、各書類の日付、方式、対象財産、保管場所を整理します。日付が新しい一通だけを抜き出すより、全部を確認できる状態で相談する方が、撤回や抵触部分の判断につながります。

手続きの準備と並行して、相続放棄・税務・登記の期限も確認します。検認や内容確認の途中であっても、他の期限が自動で延びる前提にはできません。期限が近いときは、その日付を最初に相談先へ伝えてください。

相談で伝える文例

父の引き出しから封印された遺言書が見つかりました。まだ開けていません。最後の住所と家族関係を整理しています。検認の申立先と必要な資料を教えてください。

ご自身の状況に置き換えてお使いください。

記録する項目と記入例

見つかったものまずすること検認
自宅の自筆証書遺言原本と封筒を保管原則必要
公正証書遺言正本・謄本と内容を確認不要
法務局保管の遺言資格・資料を確認し証明書取得遺言書情報証明書は不要
説明用のケース · 実際の相談事例ではありません

机の引き出しから封印された遺言書が出てきた場合

家族は封筒の状態を保ち、父の最後の住所と相続関係の資料を整理して家庭裁判所へ確認します。銀行には遺言書が見つかったことを伝え、検認後の提出資料を聞きます。税務の確認は別に進めます。

間違えやすい点

  • 家族に見せるため、封印のある遺言書をその場で開封する。
  • 検認済みなら内容の争いも解消したと扱う。
  • 内容確認が終わるまで、税務や放棄の期限確認を止める。

この記事のFAQ

公正証書遺言にも検認が必要ですか?

公正証書遺言の検認は不要です。正本・謄本等、各手続き先が求める資料を確認してください。

コピーしか見つからない場合は?

コピーを保存し、保管者、公証役場、法務局保管制度などの手がかりを調べます。原本の所在や方式が不明であることを相談先へ伝えてください。

この記事の確認リスト

  • 原本・封筒・発見の経緯を保管する。
  • 方式と保管先から、検認の必要性を確認する。
  • 執行者、提出先、別の相続期限を並行して調べる。
相談内容をメモにする

この手続きの相談先

検認等の裁判所手続きは家庭裁判所、申立ての支援は弁護士・司法書士へ確認してください。遺言の効力や解釈に争いがある場合は弁護士へ相談します。

参照資料

裁判所|遺言書の検認

法務省|遺言書保管制度・相続人等の手続

裁判所|遺言執行者の選任

制度の説明は参照資料に基づき、会話例と整理の方法は当サイトの編集提案です。個別の事情に応じて必要な対応を確認してください。

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