遺言を見直すタイミング|家族・財産・執行者が変わったとき

このページの結論

家族、財産、残したい希望、遺言執行者に変化があれば、遺言を見直します。変更は遺言の方式に従って行い、以前の遺言との関係と、新しい遺言の保管・連絡まで整えてください。

最初にすること

旧遺言と現在の財産一覧を並べ、変わった点に印を付ける。

1.家族の変化を確認する

結婚・離婚、子や孫の誕生、財産を受け取る予定だった人の死亡などがあれば、現在の相続関係と希望を確認します。受け取る人が遺言者より先に亡くなった場合も、財産が予定どおり別の人へ移ると決めず、原文を使って相談してください。

遺言を読み直すときは、氏名・関係・希望する取得内容の三つを並べます。変化を一枚のメモにすれば、書き換える必要がある部分と、残せる部分を確認しやすくなります。

例えば「長女へ残す財産はそのまま、長男への実家の記載を見直したい」と書けば、希望する変更が具体的になります。変えたい部分、残したい部分、まだ決めていない部分を分けてから相談すると、原案を比較しやすくなります。

2.財産が変わった部分を調べる

実家の売却、転居、銀行口座の解約、財産の大幅な増減があったら、現在の一覧と遺言の記載を比べます。記載された財産が今も存在するか、本人の名義や持分が変わったかを確認してください。

新しい財産を追加したい場合は、その財産だけでなく全体の配分と生活費の備えを確認します。遺留分や税務等の検討も関係するため、単純な追記で済ませる前に、対象と配分を整理して相談します。

遺言に特定して書いた口座を解約した場合は、資金が移った先も資料で整理します。財産の名称だけを置き換える案で十分か、全体の配分を変更する必要があるかを確認します。移動したお金の使途と残高も相談の手がかりになります。

3.執行者と保管・連絡の方法を確かめる

執行者候補が高齢になった、遠方へ転居した、引受けが難しくなった場合は、その事情を確認します。遺言の保管者が変わったときも、相続開始後に原本や証明書を取得する手がかりを更新します。

家族へは遺言の内容をすべて知らせるかと、保管先を知らせるかを分けて考えます。本人の意思を尊重しつつ、将来、書類が発見され手続きに使える備えを整えてください。

4.変更は方式と新旧の関係を確認して行う

遺言は撤回・変更ができます。新しい遺言を作る場合は、その方式に必要な要件を守ります。公正証書の余白に本人が書き足したり、自筆証書を気軽に訂正したりする前に、適切な作成方法を相談してください。

複数の遺言があるときは、日付が新しいから古い内容が全部なくなると一括して判断せず、抵触する内容や撤回の記載を確認します。古い遺言と新しい案を一緒に示し、どの内容を残し、何を変えるかを明確にしてください。

5.更新後の資料と連絡先をそろえる

新しい遺言を作ったら、保管先、作成日、執行者、関連する財産一覧を更新します。法務局での保管を利用している場合は、新たな遺言の保管や旧書類の取扱いを制度の窓口へ確認します。

年に一度など本人が負担なく確認できる機会を設け、変化があったときに相談する目安を決めます。毎年必ず書き直す必要があるということではなく、今の希望と財産に合っているかを確認する習慣です。

執行者や保管者へ渡した旧い案内がある場合は、更新したことを適切に伝えます。新旧の保管情報が混在しないよう、案内には更新日を入れます。遺言書そのものの効力と、家族向けの連絡メモを分けて管理してください。

相談で伝える文例

以前の遺言に書いた実家を売却しました。現在の財産一覧を用意しています。配分を変更する方法と、古い遺言・新しい遺言の保管の扱いを確認したいです。

ご自身の状況に置き換えてお使いください。

記録する項目と記入例

変化見直す部分持参する資料
受取予定者の死亡受取人と代替の希望旧遺言・家族関係
実家の売却対象財産と配分旧遺言・現在の財産一覧
執行者の事情変更指定と連絡方法旧遺言・候補者の情報
説明用のケース · 実際の相談事例ではありません

長男へ残す予定の実家を売却した場合

本人は旧遺言と売却後の財産一覧を用意します。家の代わりに何を残したいか、ほかの家族への配分がどうなるかを整理し、新しい原案を相談します。作成後は保管先と執行者への連絡方法も更新します。

間違えやすい点

  • 公正証書の余白への書き込みだけで変更を済ませる。
  • 新しい遺言があれば古い内容はすべて消えると思う。
  • 遺言を更新しても財産一覧や保管の案内を変えない。

この記事のFAQ

公正証書遺言も変更できますか?

変更や撤回は可能です。新たな遺言を作る方式に従い、旧遺言との関係を確認して進めます。

何年ごとに作り直す必要がありますか?

このページは一律の更新年数を定めるものではありません。家族・財産・希望に変化があったときに見直し、必要な変更を確認します。

この記事の確認リスト

  • 家族・財産・希望・執行者の変化をメモする。
  • 変更前に方式と新旧の遺言の関係を確認する。
  • 更新後の保管先と関連資料も整える。
相談内容をメモにする

遺言作成を相談する

大阪市11区・堺市4区の相談案内です。対応地域、準備する情報、はまなす行政書士事務所への連絡方法を確認できます。

参照資料

日本公証人連合会|遺言の撤回・変更

法務省|自筆証書遺言の方式

e-Gov法令検索|民法(第1022条・第1023条等)

制度の説明は参照資料に基づき、会話例と整理の方法は当サイトの編集提案です。個別の事情に応じて必要な対応を確認してください。

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