遺言があるかを調べる方法|自宅・公証役場・法務局の3か所
まず、自宅の保管場所、作成した時期、本人が話していた保管先を確認してください。公正証書遺言は公証役場、法務局保管の遺言は法務局で調べます。検索の対象と必要書類を押さえ、3か所の確認を進める方法を説明します。
監修:はまなす行政書士事務所 · 参照資料確認:2026年10月4日
このページの結論
自宅等の保管場所を調べ、公正証書遺言は公証役場の検索、法務局保管の自筆証書遺言は保管事実証明書で確認します。死亡後の請求者の条件と必要書類をそろえます。どちらの検索も自宅保管の遺言まで網羅する制度ではありません。
親が話していた作成時期と保管先を家族に聞き、死亡・相続関係を示す資料を用意します。
確認する順番
この手続きが必要になる場面
親が「遺言を書いた」と言っていた。でも家では見つからない。家の中、公証役場、法務局では調べる方法が違います。一か所の結果だけで決めず、手続きの順番を整理します。
1.本人の言葉と保管の手がかりを集める
親が遺言を書いた時期、相談した人、使った公証役場や法務局、保管の話を家族に確認します。
書斎、金庫、書類箱、保管証、専門家との連絡、貸金庫の契約等を調べます。場所と調査日、見つかった資料を記録してください。
封筒等で遺言らしい物を見つけたら、状態を記録し、開封前に検認の要否を確認します。自宅保管の自筆証書遺言、公正証書遺言、法務局保管の遺言では、その後の手続きが異なります。
検索と家の調査は並行して進めます。「見つからない」と「調べた制度の対象にない」を分けて記録すると、次に調べる場所が明確になります。
2.公正証書遺言は公証役場へ検索を申し出る
日本公証人連合会の案内では、平成元年以降に作成された公正証書遺言について、全国の公証役場で有無と保管役場の検索を申し出られます。
検索の申出自体は無料です。証明資料の取得や証書の交付等は別の費用を確認します。
死亡後は相続人等の利害関係人が検索を申し出るため、死亡の事実、相続関係等、請求者の本人確認を示す資料をそろえます。存命中に検索を申し出られるのは原則として本人です。家族の立場だけで生前の遺言を調べられるという前提にはしません。
保管役場がわかったら、証書を取得する手順と必要資料を確認します。古い時期の遺言の可能性がある場合は、作成場所や時期の手がかりも公証役場へ伝えてください。
3.法務局保管は保管事実証明書を請求する
法務局に自筆証書遺言を預けていた可能性がある場合は、遺言書保管事実証明書の請求を検討します。
保管証がなくても、本人と請求者の資料を基に調べる方法を法務局へ確認できます。
相続人の場合は、その遺言者について保管の有無を確認します。相続人以外の請求では、自分が受遺者等・遺言執行者等として記載された遺言の有無という範囲になります。請求する立場によって回答の対象が変わる点が重要です。
請求者の資料、死亡を示す資料、相続関係等の必要書類を公式案内で確認します。保管があることを確認した後に、内容を見る遺言書情報証明書等の手続きを案内してもらいます。保管の有無を示す証明と内容の証明を区別してください。
4.回答がない範囲と複数の遺言を整理する
公正証書の検索で該当がなくても、自宅保管の自筆証書遺言がないことまで証明するものではありません。
法務局の回答も、請求者の立場と保管制度の対象を踏まえて読みます。家の中や相談先の調査の記録と合わせて確認します。
複数の遺言が見つかったら、作成日、方式、財産、受取人を一覧にします。後の遺言と前の遺言がどの範囲で抵触するか等の判断が必要です。一番新しい日付だけを見て、古い文書を捨てないでください。
保管から撤回した記録がある場合も、遺言自体の撤回と保管の撤回を分けて確認します。文書を残した状態で、効力と手続きについて専門家へ相談します。
5.内容と有効性を確認して相続手続きへ進む
遺言が見つかったら、検認の要否、執行者、対象財産、受け取る人を整理します。
検認が必要な文書は家庭裁判所の案内で手続きを確認し、遺言の有効性や解釈に争いがあれば弁護士へ相談します。
銀行・登記等には遺言の方式と資料を示し、必要書類を案内してもらいます。調査中も相続放棄、申告、登記等の期間は別に管理し、遺言待ちで期限の確認を止めないことが大切です。
調査表は「自宅:○月○日確認」「公証役場:検索申出済み」「法務局:保管証明請求済み」のように書きます。回答待ちの窓口と担当者がわかれば、家族が同じ照会を繰り返したり、全て終わったと思い込んだりする負担を減らせます。
相談で伝える文例
母の遺言を探しています。私は相続人の長女です。作成時期は○年ごろで、保管証は見つかりません。検索・保管事実証明の必要書類と、内容を取得する次の手続きを教えてください。
ご自身の状況に置き換えてお使いください。記録する項目と記入例
| 調査先 | 確認できること | 次にすること |
|---|---|---|
| 自宅・保管先 | 文書・保管証・連絡の手がかり | 方式・検認の要否を確認 |
| 公証役場 | 検索対象の公正証書と保管役場 | 証書の取得を相談 |
| 法務局 | 請求者の立場に応じた保管の有無 | 内容の証明等を請求 |
法務局の保管証が見つからない
母が遺言を預けたという話だけが残りました。長女は自宅と書類箱を調べ、法務局の保管事実証明書を請求。同時に公証役場の検索も相談しました。結果の対象を記録し、保管が確認された法務局へ内容の証明書の請求方法を聞きます。
間違えやすい点
- 検索で該当なしなので自宅にも遺言はないと決める。
- 相続人以外の請求結果を相続人の結果と同じ範囲で読む。
- 複数の遺言のうち古いものを確認前に捨てる。
この記事のFAQ
公証役場を特定できなくても検索できますか?
平成元年以降の公正証書遺言は全国の公証役場で検索を申し出られます。死亡・利害関係・本人確認等の必要資料を先に聞いてください。
保管事実証明書で内容もわかりますか?
保管の有無と、内容を示す情報証明書等は別です。保管がわかった後に、請求できる立場と内容を見る手続きを確認します。
参照資料
制度の説明は参照資料に基づき、会話例と整理の方法は当サイトの編集提案です。個別の事情に応じて必要な対応を確認してください。
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