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家族に合わせた遺言 · 相続・遺言 実務特集 13 / 20
再婚家庭の相続は、誰が参加する?|前婚の子・連れ子・養子縁組を整理する
一緒に暮らす家族と、法律上の相続人が一致しないことがあります。誰かを外すことから始めず、家族関係と残したい希望を別々に整理します。
制度確認日:2026年10月17日 / はまなす行政書士事務所・私の相続 / 読了の目安:約6分
まず押さえたいこと
離婚しても、通常、親子関係までなくなるわけではありません。前婚の子も子として相続人になり得ます。一方、再婚相手の連れ子は、再婚だけで自分の子になるわけではありません。養子縁組・特別養子縁組等の事情を戸籍で確認します。[1][2]
最初の一歩:亡くなる人・遺言を書く人を中心に、婚姻・離婚・親子・養子縁組の関係を図にします。
この記事の目次
1.前の配偶者と、前の婚姻で生まれた子を分ける
説明用の例です。夫には現在の妻との子が一人、前の妻との子が一人います。前の妻とは離婚しており、特別な事情がない場合、前の妻は配偶者としての相続人ではありませんが、前婚の子は相続人となります。親権者が前の妻だったことだけで、子の相続権がなくなるわけではありません。
この例で法定相続分を考えると、現在の妻が2分の1、子二人が残る2分の1を等しく分け、それぞれ4分の1です。前婚・現在の婚姻という違いだけで、子の取り分に優劣が生じるものではありません。[2]
2.連れ子は、養子縁組の有無を確かめる
再婚相手の子と長く一緒に暮らしていても、再婚したことだけで法律上の親子関係が生じるわけではありません。普通養子縁組をしていれば、その法律関係を踏まえて相続人を考えます。家族が同じ氏を名乗っていることだけでは判断できません(民法727条・809条等)。[1]
| 関係 | 確認すること |
|---|---|
| 離婚した前の配偶者 | 死亡時の法律上の配偶者ではないか |
| 前婚の子 | 親子関係、死亡・養子縁組等の事情 |
| 再婚相手の連れ子 | 自分との養子縁組の有無 |
| 自分の普通養子 | 離縁の有無など、現在の法律関係 |
| 特別養子縁組がある家族 | 実方との親族関係への効果を個別確認 |
普通養子縁組と特別養子縁組では実親側との関係が異なります。「養子になったから実親の相続権は必ずなくなる」と一律に説明せず、縁組の種類を確認してください。
3.連絡先を知らない人を、いないことにしない
必要な相続人の一人と交流がなくても、その人を除いた遺産分割を当然に有効として進められるわけではありません。戸籍等で関係を確認し、所在の調査、連絡方法、応答の有無を順に整理します。
所在不明、返事がない、分け方に反対している、という事情は別です。連絡を試みた日時と方法を記録し、相手への過度な接触を繰り返さず、必要に応じて弁護士へ相談します。家族の個人情報を広く公開して探す方法は取らないでください。
4.遺言は、現在の家族の生活と、子の権利を両方見て作る
現在の配偶者へ住まいを残したい場合、遺言による取得者の指定、預金との配分、遺留分に関する金銭の備えを検討します。「前婚の子とは会っていない」ことだけで、その子の遺留分が当然になくなるわけではありません。[1]
連れ子へ残したい場合には、相続人であるかを確認した上で遺贈等の方法を検討します。付言事項で気持ちを伝えることと、財産を法的に取得させる条項は分けます。気持ちの説明だけで、希望する取得が実現するとは限りません。
5.家族図は、誰を大切にするかを決める表ではない
家族図に前婚の子や別居の親族を書くと、現在の家族が不安を感じることがあります。しかし、関係の確認は、誰かを優先する宣言ではなく、無効な合意や後からのやり直しを避ける準備です。
図とは別に、「今の配偶者に住み続けてほしい」「それぞれの子へどう残したいか」という希望を書きます。事実と希望を分けることで、実現できる遺言、必要な説明、税務・登記の確認事項が見えます。
よくある質問
子と何十年も会っていなければ、相続人から外れますか。
交流がないという事情だけで、当然に相続人から外れるわけではありません。法律上の親子関係等を確認します。
連れ子と養子縁組すれば、すべて解決しますか。
養子縁組は広い法律関係を生む手続きです。他の子との割合、扶養、税務等にも影響するため、相続の一場面だけで判断しません。
今日の確認メモ
- 前の配偶者と前婚の子を分ける
- 連れ子との養子縁組を戸籍で確認する
- 所在・応答・対立を分けて記録する
- 家族関係とは別に遺言の希望を書く
根拠となる公式資料
[1] e-Gov法令検索「民法」
制度確認日:2026年10月17日。日本の一般的な相続・遺言手続きを説明しています。事例・金額は説明用です。作成日・死亡日等による経過措置や個別の事情で結論は変わります。税務は税理士・税務署、登記は司法書士等、紛争・権利行使は弁護士にご確認ください。
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