夫婦の相続で確認する住まい・財産・相続人
まず、自宅と預貯金の名義、家族の関係、残された配偶者の暮らしの希望を確認してください。「ふたりの家」という認識と、書類上の名義は同じとは限りません。この記事では、住まいと生活費をどう残したいか、夫婦で話し合う順番を説明します。
監修:はまなす行政書士事務所 · 参照資料確認:2026年10月4日
まずすること
住まいと預貯金の名義、配偶者以外の相続人の可能性、残された人の生活費と住まいの希望を整理します。そのうえで遺言の必要性を検討してください。
1.住まいと財産の名義を確認する
自宅が一人の名義か共有かを、資料で確認します。預貯金や住宅ローンについても、名義と資料の保管場所を整理してください。
「ふたりの家」という認識と、書類上の権利関係は同じとは限りません。まず現状を確認し、誰にどの財産を残したいかの検討に使います。
2.配偶者以外の相続人を確認する
法律上の配偶者は相続人です。子どもがいない場合は、亡くなった人の父母などの直系尊属、条件によっては兄弟姉妹も相続人になることがあります。
子どもがいないから全財産が配偶者に渡るとは限りません。実際の家族関係や死亡の前後などで確認事項が変わるため、戸籍等で相続関係を確認してください。
3.配偶者の住まいと生活費の希望を聞く
自宅に住み続けたいか、管理に不安があるか、生活費をどう確保したいかを聞きます。財産を残す側の考えだけでなく、残される側の希望も記録してください。
例:「家に住み続けたいが、修繕費が心配」。希望と心配を具体的にすると、どの財産をどのように残すかを相談しやすくなります。
遺言は夫婦それぞれで作成する
希望する財産の渡し方を法的に残す方法として、遺言を検討できます。家族関係、財産、遺留分などは個別に確認する必要があり、「全部渡す」と書くだけで、すべての問題が解決するとは限りません。
共同遺言は禁止されています。夫婦の希望を話し合っても、二人で一通の遺言書を作ることはできません。それぞれの意思に基づく遺言として、作成方法を相談してください。
判断能力が低下したときの支援は別に検討する
遺言による財産の引き継ぎと、生前の支援は分けて考えます。任意後見は、判断能力が十分なうちに公正証書による契約で定め、家庭裁判所が任意後見監督人を選任すると効力が生じる制度です。
遺言一つで、元気なうちの生活支援から亡くなった後のすべての事務まで備えられるとは考えず、いつ、何を、誰に頼みたいかを分けて相談してください。
記録する項目と記入例
| 確認すること | 資料・質問 | 目的 |
|---|---|---|
| 名義 | 登記や預金の資料 | 誰の財産か確かめる |
| 家族関係 | 戸籍等、家族の死亡状況 | 配偶者以外の相続人を確認する |
| 暮らし | 住まいと生活費の希望 | 残された人の負担を検討する |
子どもがおらず、夫のきょうだいがいる場合
まず夫の父母等の状況を含む相続関係を確認します。夫が亡くなったら妻だけがすべて取得すると決めず、妻の住まいと生活費の希望を整理して、遺言の必要性を検討します。
間違えやすい点
- 子どもがいないので配偶者以外の相続人はいないと思う。
- 夫婦で一通の遺言を作る。
この記事のFAQ
配偶者が住んでいる家は自動的に配偶者の名義になりますか?
居住と名義は別です。現在の権利関係、遺言、相続関係を確認し、必要な取得と登記の手続きを検討します。
家を残せば生活費の準備も済みますか?
住まいと生活費は別に確認します。管理や修繕の負担、ほかの財産、遺留分等も含めて希望する配分を検討してください。
参照資料
制度の説明は参照資料に基づき、会話例と整理の方法は当サイトの編集提案です。個別の事情に応じて必要な対応を確認してください。
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