個別支援計画書の日付、全部同じでいい?――作成日・説明日・交付日を一人分から整理する

整然としたファイル棚の手前で、一件分の記録を時系列に広げ、実際の支援場面を窓越しに確かめる職員のイメージイラスト

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計画書の上には「作成日」、下には保護者の署名と日付。交付日は、どこにも見当たらない。担当者に聞くと「たぶん、署名をもらった日に渡したと思います」。児発・放デイの書類点検で困るのは、日付が少ないこと以上に、その日付が何をした日なのか分からないことです。

最初に押さえること
作成日は計画を作った日、説明日は内容を説明した日、交付日は計画を相手に渡した日です。ただし「作成日」は、原案の作成と本計画の確定を区別して読む必要があります。同じ日になることはありますが、実際の順序まで同じになるわけではありません。

「作成日が説明日より前」は、すぐ誤りとはいえない

保護者に見てもらうための原案は、説明の前に用意します。そのため、原案作成日が説明日より前なのは自然な流れです。一方、保護者の意見を受けて修正した本計画を、説明前の段階ですでに確定していたように記録すると、経過が読み取れません。

堺市の運営指導資料は、アセスメント、原案、担当者会議、説明・同意、本計画の作成、交付という順序を示しています。原案と本計画を一枚で兼ねる場合も認める説明があります。大切なのは、紙を二枚に増やすことではなく、どの内容について意見を求め、説明し、同意を得て、何を最終版として渡したかを確認できることです。

5日・7日・10日。日付を並べると、仕事が見える

次は架空の更新例です。新しい計画による支援開始を15日に予定し、必要な手続を前もって進めています。日にちの間隔は法定期限を示すものではありません。

日付実施したこと残す手掛かり
10月5日面接・アセスメントを踏まえて原案を作成原案、評価記録、原案作成日
10月7日担当者会議で原案を検討会議記録、修正点
10月10日修正版を説明し、文書による同意を得て本計画を確定説明記録、同意日、確定した版
10月10日本計画を保護者へ交付対象版、交付日、交付方法
10月11日担当の障害児相談支援事業者へ本計画を交付相手先、対象版、交付記録

この例では、原案の作成日は5日、本計画の確定日は10日です。「作成日」という一つの欄だけで両方を表そうとすると、読む人が迷います。既存様式を使うなら、その欄の意味を所内で定め、原案作成日や確定日は会議記録・管理表などで補います。

三つの日付が同じでも、手続は省略しない

会議、説明、同意、確定、交付を適切な順序で同日に行ったなら、複数の日付が一致することはあります。別々の日にしなければ適切にならない、という考え方ではありません。逆に、すべてを同日に書けば適切になるわけでもありません。

会議で変わった点を説明していない、署名をもらった後に支援内容を差し替えた、控えを渡していない。こうした問題は、日付の見た目をそろえても残ります。まず実施したことを確認し、その事実に日付を付けましょう。

支援の対象期間は、説明日や交付日の代わりにならない

「計画期間は10月1日から」「面談は10月8日」。この二つを見たら、8日に行った説明を1日にしたことにはできません。対象期間は支援の予定を示し、説明日は実施した行為を示すからです。新しい計画で支援を始める前に必要な手続を整える運用が基本になります。

開始予定日に間に合わなかった場合は、旧計画の状況、実際に提供した支援、新計画の手続が完了した時点を整理します。「後から署名をもらったので、最初から完成していた」と扱わず、支援と請求への影響を指定権者へ確認してください。

書類の下に置くなら、この五つを区別する

欄の例書く内容
原案作成日/本計画確定日書類のどの段階の日かを明示
説明日・説明者誰が、いつ内容を説明したか
同意日・同意を確認した相手説明日と別日なら、その事実を残す
保護者への交付日・方法手渡し、郵送、適切な電子交付等
相談支援事業者への交付日・相手先担当事業者の有無を確認し、別に管理

この欄の配置は管理方法の提案です。すべてを本体に載せる必要があると決めつけず、計画書と別の管理記録を結び付ける方法も使えます。利用児童、対象期間、版が対応していることを確かめましょう。

最初の点検は一人分で十分です。作成から交付までを声に出して説明できるか。そのとき「たぶん」が残る場所が、次に整える仕事です。

参考:国の指定通所支援の運営基準・第27条、第71条、第83条/堺市「運営指導について」。資料確認日:2026年10月6日。児童発達支援・放課後等デイサービスを対象に解説しています。記録欄と事例は実務上の提案で、国が一律に指定する様式ではありません。指定権者の条例・指導資料も確認してください。

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