書類作成の記事一覧へ | 03/10
先に、子どもの生活場面と支援を書きましょう。その支援と5領域を結びつけると、計画の意味が伝わります。
「おやつを楽しく食べたい」から始める
4歳のはるさんは、おやつの時間を楽しみにしています。でも、袋を開けようとすると手に力が入り、うまく開きません。隣の子のお皿に手を伸ばすこともあります。
職員が好きなおやつの写真を見せると、はるさんは指さしました。袋の端を持ちやすくすると、自分でつまめます。家族の願いは、「好きな物を伝えて、楽しく食べてほしい」。
この場面には、選ぶ、手伝ってもらう、手を使う、順番を知る、安心して食べる、という支援があります。ここから5領域を考えてみます。
同じ場面を、五つの角度から見る
| 領域 | おやつの場面なら |
|---|---|
| 健康・生活 | 体調や食べ方に配慮し、手洗いから片づけまでの流れを示す。 |
| 運動・感覚 | つまみやすい袋や道具を選び、力の入れ方を確かめる。 |
| 認知・行動 | 自分のお皿が分かる配置にし、次の動きを写真で示す。 |
| 言語・コミュニケーション | 写真や身ぶりで「これ」「手伝って」「おしまい」を伝える。 |
| 人間関係・社会性 | 職員が本人の伝え方を受け止め、友だちと心地よく過ごせるようにする。 |
一つの生活場面を、いろいろな角度から見ています。実際の計画では、おやつ以外の場面も含め、本人支援全体で5領域を確認します。
計画書の一行にまとめる
目標の文例
おやつの時間に、写真や身ぶりで、食べたい物や手伝ってほしいことを伝え、安心して参加する。
支援の文例
職員は、おやつの写真と「手伝って」「おしまい」のカードを使いやすい位置に置く。本人が選んだ物を確認して渡す。袋はつまみやすく整え、動作を待つ。援助を求める反応があれば、必要な部分を手伝う。皿の位置、体調、食べ方も確認する。
この行には、伝える支援、手の使い方への支援、生活場面の安全への配慮が入っています。関連する領域を記載し、なぜその領域につながるかが読めるようにします。
食べた量のほかに、何を見る?
記録の文例
二枚の写真から、本人が片方を指さした。袋を職員に渡したため、「開ける?」と確認すると、うなずいた。途中で顔を背けたため、食べるのを休み、体調と希望を確認した。
この事例の目標は、好きな物や援助を伝えて参加することです。選べた、頼めた、休めたという姿も、大切な変化として記録します。
医療的な注意や飲み込みの課題がある場合は、必要な専門職・医療機関と安全な方法を確認し、計画に反映します。
家族や園で使える工夫にも広げる
家族には、本人が使いやすかった写真や身ぶりを共有します。園などでも役立ちそうなら、保護者の希望と適切な同意等を確認し、関係者と相談します。こうした取組を、家族支援や移行支援として整理できます。
- 生活場面と目標が、本人・家族の希望につながっている。
- 領域名と、実際に行う支援が対応している。
- 計画全体で5領域、家族支援、移行支援を確認している。
よくある質問|一つの目標に、複数の領域を記載してよいですか?
支援内容が複数の領域に関わる場合は、その関連を記載できます。大切なのは、職員が読んで何を行うか分かることです。領域名を付けた後、支援内容とのつながりを読み返しましょう。
制度の確認
5領域との関連
国の記載のポイントは、本人支援全体で5領域を踏まえ、支援内容との関連を分かりやすく記載する考え方を示しています。一つの支援が複数の領域に関わる場合もあります。[資料]
ほかの支援区分
本人支援・家族支援・移行支援を記載し、地域支援・地域連携は必要に応じて整理します。国の記載例は、本人に合う計画を作るために活用します。[資料][資料]
事例・氏名・回数は架空の作成見本です。文例は本人の状態と希望に合わせて調整してください。資料確認:2026年10月4日。文章・表示改訂:2026年10月5日。
参考にした公的資料
厚生労働省「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」第27条
こども家庭庁「個別支援計画の記載のポイント」(令和6年5月17日)
こども家庭庁「個別支援計画の作成にあたっての留意点及び記載例について」(令和6年5月17日)
図解付きの作成見本を読む
