写真を指したら、「これがしたい」と決めてよい?

支援室で親と職員が子どもの遊び方をそっと観察のイメージイラスト

書類作成の記事一覧へ | 05/10

写真への反応を受け止めたら、実物やその後の様子で気持ちを確かめましょう。何を見せ、どう反応し、どう確認したかを記録します。

右側の写真に、手が伸びる

公園と室内遊びの写真を並べると、ゆいさんは公園の写真を指しました。職員は「公園に行きたい」と書こうとします。

でも、写真を左右入れ替えると、今度は室内遊びを指しました。右側のカードに手が伸びているのかもしれません。

職員は帽子と積木を見せました。ゆいさんは積木を持ち、遊び場へ向かいます。この日は、実物が選ぶ手がかりになりました。

記録には、四つのことを残す

流れをひと目で

何を見せた? → どう反応した? → どう確かめた? → その後どうした?

この順で書くと、本人の反応と職員の考えが読み分けられます。次の職員も、選びやすかった方法を引き継げます。

見本① 希望を確かめられたとき

記録の文例

積木と電車の写真を、同じ程度の距離に置いた。本人は電車を指さした。実物を示して「これで遊ぶ?」と聞くと、受け取って線路へ向かった。今日は電車を選んだと捉え、遊びを始めた。

二つの写真が分かりやすい子も、実物一つから反応を確かめやすい子もいます。提示する数や待つ時間は、本人に合わせます。

見本② まだ、意味を確かめたいとき

記録の文例

公園と室内遊びの写真を提示した。左右を入れ替えると、どちらも右側に手を伸ばした。写真だけでは希望を十分に確認できなかった。帽子と積木を見せると積木を持って遊び場へ向かったため、室内遊びを始めた。落ち着いて遊ぶ様子が見られた。

「分かったこと」と「次に確かめたいこと」を残します。慣れた位置が理解を助ける場合もあるため、毎回位置を変えることを一律のルールにするより、本人に合う方法を考えます。

見本③ 「休みたい」を受け止めるとき

記録の文例

音楽活動で耳を覆い、入口へ向かった。静かな場所と休憩カードを示すと、本人は静かな場所へ移った。音や疲れの影響を考え、体調と反応を確認した。休憩後に楽器へ近づいたため、音量を下げて提示した。

理由を言葉で説明できるようになるまで待たず、まず安全と体調を確かめ、負担を減らします。休む、やめる、変えることも、本人が伝えたい気持ちです。

気持ちを、計画の中で生かす

分かったこと計画に書くなら
実物を使うと選びやすい活動選択では実物と写真を併用し、選んだ物を確認して始める。
音量が関係していそう音量と座る場所を調整し、静かな場所で休憩を選べるようにする。
反応を待つ時間が必要提示した後は急いで声を重ねず、本人の反応を待つ。

家族には、「家では、選びたいときや休みたいときに、どんな様子になりますか」と聞けます。家庭と事業所で違う場合は、両方を残して支援を考えます。

会議でも、確認できた希望と、職員の推測を分けて共有します。子どもへの説明は理解しやすい方法で行い、保護者の文書同意の手順も丁寧に進めます。

よくある質問|反応の意味に自信がないときは?

観察した動作は具体的に書き、解釈は「可能性がある」と添えます。実物、活動後の様子、家族の話などを手がかりに、少しずつ確かめます。

意思の尊重
基準は、アセスメントで本人の意見を尊重し、最善の利益を優先して考慮すること等を求めています。国の手引きは、意思形成・表出・実現を支える視点を示しています。四つの記録項目は当事務所の整理例です。[資料][資料]

説明と同意
計画は子どもと保護者へ説明し、保護者の文書同意を得ます。本人に理解しやすい説明と、日々の意思の確認も丁寧に行います。[資料]

事例・氏名・回数は架空の作成見本です。文例は本人の状態と希望に合わせて調整してください。資料確認:2026年10月4日。文章・表示改訂:2026年10月5日。

参考にした公的資料

厚生労働省「児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準」第27条

こども家庭庁「障害児支援におけるこどもの意思の尊重・最善の利益の優先考慮の手引き」(令和6年8月)

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